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内科 循環器内科

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高血圧

Hypertension

「高血圧になりやすい度」チェックシートCheck Sheet

高血圧
  • □ 40歳以上でいらっしゃいますか?
  • □ ご家族に高血圧の診断を受けた方はいらっしゃいますか?
  • □ 塩辛い味付けがお好き、または加工食品をよく召し上がりますか?
  • □ 運動習慣はほとんどありませんか?
  • □ 喫煙習慣がおありですか?
  • □ 日常的に強いストレスを感じることが多いですか?
  • □ 健康診断を定期的に受けていらっしゃいませんか?

チェックが当てはまる項目が多いほど、高血圧になる、またはすでになっているリスクが高い可能性がございます。

このチェックシートは、あくまでご自身の生活習慣を振り返り、高血圧のリスクを知るための一助とするものでございます。

これだけで高血圧と診断できるわけではございません。もし、チェックの結果に不安を感じられた場合や、健康診断で血圧が高いことを指摘された場合は、自覚症状がなくても放置なさらずに、医療機関を受診されることをおすすめいたします。

高血圧とは?About Hypertension

高血圧とは、血管を流れる血液が、血管の壁を過剰に圧迫している状態を指します。

心臓が収縮して血液を送り出す際の圧力(収縮期血圧)と、心臓が拡張して血液を溜め込む際の圧力(拡張期血圧)の2つの数値で表されます。

健康な方の血圧は、収縮期血圧が120mmHg未満、拡張期血圧が80mmHg未満とされております。

しかしながら、日常生活における様々な要因、例えば運動、精神的な緊張、寒さなどによって、一時的に血圧が上昇することは生理的な反応であり、必ずしも高血圧とは申せません。

問題となりますのは、安静時においても持続的に血圧が高い状態が続くことになります。

高血圧が慢性的に続きますと、血管は常に高い圧力にさらされ、その構造や機能に様々な悪影響を受けます。血管の内壁が傷つきやすくなり、そこにコレステロールなどが付着して血管が狭くなる動脈硬化が進行しやすくなります。

また、血管自体が柔軟性を失って硬くなり、さらに血圧が上昇するという悪循環に陥ることもあります。

このような血管の変化は、脳、心臓、腎臓など、全身の臓器に深刻なダメージを与え、脳卒中、心筋梗塞、腎不全といった命に関わる重大な病気を引き起こす原因となります。

なぜ放置してはいけないのか? – 高血圧によって起こる合併症のリスク

高血圧は、血圧が基準値よりも高い状態が続くことがありますが、初期には自覚症状がほとんどないことが特徴です。

しかしながら、高血圧の状態を放置いたしますと、血管に継続的な負荷がかかり、血管がダメージを受けてもろくなり、動脈硬化を引き起こします。この動脈硬化が進行することで、将来的に様々な深刻な病気(合併症)を発症するリスクが飛躍的に高まります。

高血圧によって引き起こされる主な合併症は以下の通りです。

脳卒中

高血圧は、脳卒中の最も重要な危険因子の一つでございます。
脳卒中は、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が破れる脳出血やくも膜下出血を指します。
高血圧により血管が脆くなりますと、脳出血のリスクが高まり、動脈硬化が進行いたしますと、脳梗塞のリスクが高まります。

心臓病

高血圧は、心臓にも大きな負担をかけ、様々な心臓病を引き起こす原因となります。
代表的な心臓病といたしまして、冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)、心肥大、心不全などが挙げられます。
高血圧が持続すると、心臓は高い圧力に抗して血液を送り出さなければならず、心臓の筋肉が肥大します。また、動脈硬化が進行いたしますと、心臓に血液を送る血管である冠動脈が狭くなり、狭心症や心筋梗塞のリスクが高まります。高血圧治療によって、これらの心臓病の発症リスク、特に狭心症や心筋梗塞の発症リスクを大幅に減らすことが可能です。

腎臓病

高血圧は、腎臓の血管にも悪影響を及ぼし、腎機能低下を招きます。腎臓は、血液中の老廃物や余分な水分を排泄する重要な臓器ですが、高血圧によって腎臓の血管がダメージを受けますと、この機能が低下し、慢性腎臓病や腎硬化症、腎不全などの病気を引き起こすことがあります。

血圧が120/80mmHgを超えて高くなりますと、慢性腎臓病の発症リスクが高まることが知られており、適切な血圧管理は腎臓の健康維持にも不可欠です。

その他の合併症

高血圧は、上記以外にも、大血管疾患(大動脈瘤)、網膜症(目の血管障害)、足の動脈硬化など、全身の血管に影響を及ぼす可能性がございます。また、近年では、中年期からの高血圧が、将来の認知症発症リスクを高めることも明らかになってきております。

高血圧の原因は?Hypertension Causes

高血圧は、その原因によって本態性高血圧高血圧と二次性高血圧の2つに大きく分類されます。

本能性高血圧

高血圧患者さんの約90%を占めるのが本能性高血圧です。これは、単一の原因で発症するのではなく、遺伝的要因と生活習慣要因が複雑に絡み合って起こります。

生活習慣要因には、食生活、運動不足、肥満、ストレス、喫煙、過度の飲酒、睡眠不足といったものが該当します。

二次性高血圧

二次性高血圧は、特定の病気が原因となって起こる高血圧で、比較的まれでございます。

高血圧の診断と検査Diagnosis & Testing

高血圧は、自覚症状がほとんどないため、定期的な血圧測定が早期発見のために非常に重要です。

1. 血圧測定

家庭血圧
自宅で測定する血圧のことです。リラックスした状態で測定できるため、より正確な値が得られるとされています。朝と晩の1日2回、安静にした状態で測定することが推奨されます。
診察室血圧
医療機関で医師や看護師が測定する血圧のことです。緊張などの影響で高めに出ることがあります。

2. 高血圧の診断基準

高血圧の診断基準は、以下の通りです。

診察室血圧
収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上
家庭血圧
収縮期血圧135mmHg以上、または拡張期血圧85mmHg以上

ただし、年齢や合併症の有無などによって、目標とする血圧値は異なる場合があります。

3. 高血圧の原因を調べるための検査

高血圧と診断された場合、その原因を調べるために、以下の検査が行われることがあります。

  • 血液検査
  • 尿検査
  • 心電図検査
  • 胸部X線検査

これらの検査結果を総合的に評価し、高血圧の原因や合併症の有無を判断し、適切な治療計画を立てます。

高血圧治療の目的と目標Purpose & Goals

高血圧の治療は、以下の2つの大きな目的を持って行われます。

1. 合併症の予防
脳卒中、心筋梗塞、腎不全などの重大な合併症の発症を予防することが最も重要な目的です。
2. 健康寿命の延伸
合併症を予防することで、健康に過ごせる期間を長くし、生活の質を向上させます。

高血圧治療の目標

高血圧治療の目標は、血圧を適切な範囲内にコントロールすることです。目標とする血圧値は、年齢や合併症の有無などによって異なりますが、一般的には以下の通りです。

75歳未満
130/80mmHg未満
75歳以上
140/90mmHg未満

ただし、糖尿病や慢性腎臓病などの合併症がある場合は、より低い血圧値を目指すことが推奨されることがあります。

なぜ血圧を下げる必要があるのか

血圧が高い状態が続くと、血管は常に過剰な圧力にさらされます。これにより、血管の壁が傷つきやすくなり、動脈硬化が進行しやすくなります。また、心臓は高い圧力に抗して血液を送り出さなければならないため、負担が増え、心肥大や心不全のリスクが高まります。さらに、腎臓や脳などの臓器もダメージを受けやすくなり、腎不全や脳卒中などの重大な病気を引き起こす可能性があります。

適切な血圧コントロールは、これらの合併症を予防し、健康寿命を延ばすために不可欠です。

具体的な治療方法Treatment Method

高血圧の治療は、生活習慣の改善と薬物療法が中心となります。

1. 生活習慣の改善

軽症の高血圧や、薬物療法を減らす・中止するためには、生活習慣の改善が非常に重要です。

食生活の改善

減塩
1日の塩分摂取量を6g未満に抑えることが目標です。
バランスの取れた食事
野菜、果物、魚などを積極的に摂り、脂肪分の多い食品を控えます。
カリウム摂取
カリウムはナトリウムの排出を促し、血圧を下げる効果があります。
減量
肥満の方は、適正体重を目指して減量します。

運動療法

ウォーキングなどの有酸素運動を1日30分以上、週3日以上行うことが推奨されます。

禁煙

喫煙は血管を収縮させ、血圧を上昇させるため、禁煙が重要です。

節酒

アルコールの過剰摂取は血圧を上昇させるため、適量を守りましょう。

ストレス管理

ストレスを溜め込まないように、リラックスできる時間を持つことが大切です。

十分な睡眠

質の良い睡眠を確保しましょう。

2. 薬物療法

生活習慣の改善だけでは目標とする血圧値に達しない場合、薬物療法が行われます。

患者さんの年齢、合併症の有無、血圧の状態などを考慮して、医師が最適な薬を選択します。

医師の指示通りに、決められた時間に薬を服用することが重要です。自己判断で薬を中断したり、量を変更したりしないでください。

3. 定期的な通院

治療の効果や副作用を確認するために、定期的な通院が必要です。医師の指示に従い、きちんと通院しましょう。

佐久間クリニックでの高血圧診療Hypertension Treatment

当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた、きめ細かい高血圧診療を提供しています。

丁寧な問診と診察
患者さんの症状や生活習慣などを詳しくお伺いし、丁寧な診察を行います。
各種検査
血液検査、レントゲン、心電図検査など、必要な検査を行い、高血圧の原因や合併症の有無を調べます。
生活習慣の改善指導
患者さんの状況に合わせて、食事、運動、禁煙、節酒など、具体的な生活習慣の改善策を提案します。
薬物療法
必要に応じて、適切な降圧薬を処方し、効果や副作用を確認しながら、最適な治療を行います。

当院では、これまでの豊富な経験と専門知識に基づき、丁寧かつ分かりやすい説明を心がけています。患者さんが安心してご相談いただける、温かく親しみやすい医院を目指しております。高血圧でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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