帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こる感染症です。
子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルスが、神経節に潜伏し、免疫力が低下した時などに再活性化することで発症します。
帯状疱疹の最も特徴的な症状は、体の左右どちらか一方に現れる、ピリピリとした神経痛のような痛みと、それに続く赤い発疹です。この痛みは、発疹が現れる数日前から感じ始めることもあり、初期には筋肉痛や神経痛と間違われることも少なくありません。発疹は、小さな水ぶくれが集まったような形状で、数日から1週間程度で全身に広がることはありません。通常、胸や背中に現れることが多いですが、顔面や手足に現れることもあります。
初期症状として注意すべきは、皮膚の違和感やかゆみ、チクチクとした痛みなどです。これらの症状は、発疹が現れる前に現れることがあり、帯状疱疹の兆候である可能性があります。特に、過去に水ぼうそうにかかったことがある人で、このような症状が現れた場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。また、発熱や倦怠感を伴うこともありますが、水ぼうそうのように全身に症状が出るわけではありません。
帯状疱疹の症状の現れ方や程度は、人によって異なります。軽い痛みとわずかな発疹で済む人もいれば、激しい痛みで日常生活に支障をきたす人もいます。特に高齢者の場合、重症化しやすく、皮膚症状が治った後も神経痛が長く残ることがあります（帯状疱疹後神経痛）。そのため、早期に適切な治療を受けることが非常に重要になります。
帯状疱疹は、過去に水ぼうそうにかかったことのある人に発症する可能性のある、痛みを伴う皮膚の病気です。
帯状疱疹予防接種について
国の方針により、帯状疱疹予防接種が令和7年度（令和7年4月1日）から定期接種として開始されました。
高齢者等を対象とし、個人の発症及び重症化予防を目的として実施します。
佐久間クリニックでも、帯状疱疹予防接種は可能です。
茅ヶ崎市で帯状疱疹予防接種をご希望の方は、まず、当院にご連絡ください。
（注）対象の年齢、また対象期間以外の接種は、任意接種（全額自己負担）となりますのでご注意ください。
接種期間（令和7年度）
令和7年4月1日（火曜日）から令和8年3月31日（火曜日）
接種日現在、茅ヶ崎市に住民登録があり、次のいずれかに該当する方
- 令和7年度内に65歳を迎える方
- 接種日に60歳以上65歳未満でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいがある方（身体障害者手帳1級相当）
経過措置として、以下の方も対象になります。
- その年度内に 70、75、80、85、90、 95、100 歳を迎える方（令和7年度から令和 11 年度までの5年間の経過措置）
- 令和7年度内に101 歳以上を迎える方（令和7年度限りの経過措置）
対象者は年度によって異なります。接種をご希望の際は、ご自身の対象年度をご確認いただき、接種の機会を逃さないようご注意ください。
令和7年度内に
迎える年齢 |
生年月日 |
| 65歳 |
昭和35年4月2日～昭和36年4月1日 |
| 70歳 |
昭和30年4月2日～昭和31年4月1日 |
| 75歳 |
昭和25年4月2日～昭和26年4月1日 |
| 80歳 |
昭和20年4月2日～昭和21年4月1日 |
| 85歳 |
昭和15年4月2日～昭和16年4月1日 |
| 90歳 |
昭和10年4月2日～昭和11年4月1日 |
| 95歳 |
昭和5年4月2日～昭和6年4月1日 |
| 100歳 |
大正14年4月2日～大正15年4月1日 |
| 101歳以上 |
大正14年4月1日以前に生まれた方 |
（注）上記表の生年月日の方に加え、接種日に60歳以上65歳未満でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいがある方（身体障害者手帳1級相当）も対象です。
接種費用
| 生ワクチン（乾燥弱毒生水痘ワクチン） |
茅ヶ崎市の補助あり 4,500円
なし7,700円 |
| 組換えワクチン（シングリックス） |
茅ヶ崎市の補助あり 11,800円（1回あたり）
なし 22,000円（1回あたり） |
（注）対象の年齢、また対象期間以外の接種は、任意接種（全額自己負担）となりますのでご注意ください。
ワクチンの種類
帯状疱疹ワクチンには生ワクチン（乾燥弱毒生水痘ワクチン）、組換えワクチン（シングリックス）の2種類があり、いずれか1種類を接種します。
生ワクチン（乾燥弱毒生水痘ワクチン）
水ぼうそうのウイルスを弱めたワクチンです。
特徴
- 1回の接種で済みます。
- 組換えワクチン（シングリックス）と比較して安価です。
注意点
- 免疫力が低下している方や、妊娠中の方など、接種できない場合があります。
組換えワクチン（シングリックス）
ウイルスのタンパク質の一部を利用した、新しいタイプのワクチンです。
特徴
- 2回の接種が必要ですが、高い予防効果が期待できます。
- 免疫力が低下している方でも接種できる場合があります。
注意点
